【市況総括】5/21〜日経続伸/マザーズ4連騰〜

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 5月21日の日経平均株価は219円高の28,317円で取引終了。今週一週間の日経平均は結局先週とあまり変わらず、落ち着いた動きで終わりました。マザーズ指数は長い長い下げの出口が見えてきたでしょうか。1100ポイントまで回復してきました。本日の主要指標は以下のとおりです。

 セクター別騰落率では、その他製品、サービス業、精密機器が上昇した一方で、鉱業や石油・石炭製品が下落しています。特にセクター全体で目立った動きはなかった印象です。ウイグル産製品で米国への輸出が停止されたと報じられるファーストリテイリングは本日1%の上昇。その他リクルート、テルモ、エムスリーなども上げました。新興市場では幼児活動研究会やベビーカレンダーが、こども庁関係のネタが改めて意識されたのか大きく上昇しました。

 筆者として希望が持てたのはマザーズ指数で、私が主戦場をマザーズにしているため気になっていることもありますが、週次ベースでは5週ぶりに上げに転じています。一旦底入れしたとみて、上昇トレンドに入ったのではないでしょうか。次は25日線の1195ポイントが来週の目標です。

目次

モデルナ、アストラゼネカワクチン承認

 米国モデルナと英国アストラゼネカのワクチンにつき、厚労省が薬事承認しました。モデルナのワクチンは既に5月上旬に日本に移送され、各地自治体や東京と大阪の大規模接種センターに配送済みとなっているので、承認は既定路線でした。ようやく、というところですが、これからワクチン接種ペースの加速を期待します。今週の株価の上昇傾向も、これを織り込んだものと思います。

 一方アストラゼネカのワクチンについては、欧州ではいくつか血栓が発生する事例も生じており、今年の3月には一度欧州医薬品庁(EMA)の発表を受けて、複数の国が仕様を一時中断した経緯があります。日本でもアストラゼネカワクチンの接種は当面見送られると報じられています。おまけにアストラワクチンは有効性が75%程度くらいで、他のワクチンに見劣りしますし、他国でも対変異種の有効性に疑いが持たれるなど、若干需要面で下がっている点が気になりますね。

 ワクチンは日本の行政の遅れ(や過去のB型肝炎等の失敗)もあって、国内開発がなかなか進んでいませんが、それでもアンジェスや塩野義が頑張っていますので、国産化も頑張って欲しいところです。現状、日本で3つのワクチンがあることになりますが、ファイザーは今のところ国内製造の予定はなし(だったはず)、モデルナは主に欧州生産、アストラゼネカはJCRファーマが国内生産に向け工場を既に建設済みです。やはり国内で生産ができないと先般のEUによる輸出差し止めのように外部要因で供給が進まなくなりますから、この分野で頑張って欲しいですね。

グローバルヘルスサミット

 本日、G20グローバルヘルスサミットがG20議長国のイタリアとEUの共催で行われる予定で、菅総理大臣はビデオメッセージでの出席が予定されています。国際社会における衛生分野の問題を議論します。6月にはGAVIと日本がワクチンサミットを共催予定ですから、これにうまく繋げていきたいところでしょう。まあ保健分野の取り組みが遅れている日本に国際社会が期待していることなぞ、COVAXで足りなくなっている拠出金について日本が追加融資することなのでしょうが。

米韓首脳会談

 特段市場に大きな影響はあると思えませんが、本日は米韓首脳会談が行われます。北朝鮮情勢、対中外交、新型コロナ対策、気候変動問題等について議論されると見られますが、国内支持率が厳しい文在寅大統領にとっては、国内向けアピールとして何らかの成果を出したいところでしょう。大きなトピックは恐らく北朝鮮でしょうね。

 おそらく事務方も神経を尖らせているでしょうが、4月の日米首脳会談よりは見た目のよいものを持ってこないと、韓国国内の支持率低下の歯止めにならないと思われます。先日報道でも出ましたが、菅総理が訪米した時に出されたようなハンバーガーはやめてくれとホワイトハウスに申し入れがされたとか(まあ、あれは確かにどうかとも思いましたが笑)。

 今週も一週間お疲れ様でした。

 それでは!

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