4/28:市況総括~恐る恐る押し目買い傾向~

市況News
日経平均 29,053.9762.08▲0.21%
TOPIX1,909.06+5.51▲0.29%
マザーズ指数1,211.31-10.34▼0.85%
JASDAQ平均3,906,06-6.28▼0.16%
東証REIT指数2057.33+4.10▲0.20%
東証1部出来高12億3708万株
東証1部売買代金2兆7025億円
出典:JPX他

  4月29日の日経平均株価は,1日を通して200円前後の値幅で,恐る恐る買いが入り,そのまま大引け。62円高の29,053円で取引を終えました。新興市場は小幅に下落。直近IPOのステラファーマ(ー6.7%)や、オンコリス(-5.7%)、交換できるくん(-4.9%)などが下げました。市場全体を大きく左右するニュースは特段なく,連休前等にありがちな静かな相場で,基本的には個別銘柄のファンダメンタルと決算を意識する1日となりました。

 セクター別では,海運と陸運がそれぞれマイナス2.0%,1.7%と揃って下げ。値上がりトップセクターは証券業の+1.82%ですが,証券はそもそも日経寄与度も高くありませんし,全体的にあまり動かなかったのが正直なところ。日本市場は29日は休場で連休前の取引日は30日のみということで,手じまい・利益確定と押し目買いの勢力が均衡し,膠着しました。取引額は2兆5千億円を超えたので直近の推移としては,少し売買が活発でした。あとドル高円安が少し進み,1ドル=108円後半で推移しているのが少し好感された印象です。

目次

野村HDのアルケゴス問題は尾を引かず。。

 個別銘柄に目を移すと,昨日に野村HD<8604>は、米国子会社が米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントとの取引で損失を出し,合計3100億円を損失として計上する旨発表。当初の損失額は2200億円程度と見積もられたが,それよりも大きい計上。決算短信によれば,2021年3月期の税引き前純利益を前年比-7.1%の2306億円としました。まあ巨額損失とはいえ赤字ではないですし,増配されてますし,現在の価格はもう悪材料を織り込みかと思われます。

JR東海,来期予想黒字なるもリニア工事費でつまずき。

 個人的に注目なのはJR東海<9022>で,こちらも21年3月期を2015億円の赤字発表したものの,これから上がるのでは?なんて思っているのですが,本日は715円安の15,445円で引けました。リニア中央新幹線の総工費が従来予想より膨らむ事が報じられた影響のようです。JR東海は鉄道各社の中でも新幹線での収益が大きくレジャー要素があるため,今後コロナ収束が見えてきたときの回復に期待しています。

米国FOMC,バイデン大統領の演説に注目。日本は明日休場。

 さてさて,日本市場は置いておきまして。米国の注目イベントは目白おしです。FOMC(米連邦公開市場委員会)が終了し,その後政策金利の発表を予定しています。また同時刻頃にパウエルFRB議長の会見,またバイデン米大統領の議会演説が行われます。バイデン大統領の演説ですが,インフラ投資計画,法人税やキャピタルゲイン税改革,気候変動,対中関係を中心とした外交政策について述べると見られています。米中関係が敏感な中で,先般の気候変動サミットのように分野によっては中国が米との協力姿勢を見せる中,バイデン大統領の発言に注目が集まります。

 決算関係では,ドデカいのが来ます。Facebookとアップルです。昨日のマイクロソフトの決算もなかなか良好でしたし,期待ができそうです。欧州ではスウェーデンのスポティファイが決算発表をしたようで,好決算ではありましたが期待したほどではないのが大きな下落となっているようです。

 それではまた!

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