8月3日のブラジル自動車販売者連盟(FENABRAVE)の発表によれば、新車販売の回復は進んでおり、新型コロナ感染症発生前の水準に近づいているものの、半導体などの部品不足により生産面では難しい状況に置かれています。
FENABRAVEによれば、部品不足の影響により7月の新車販売登録台数は2005年以降では最も低い水準の月となり、12万3600万台と、前月6月と比較して7.3%の下落、昨年同月比では8.4%増でした。一方でトラックの販売は堅調で、前月の6月比で3.5%増、前年7月との比較では20.85%増となる1万1148台となりました。トラック以外でも小型商用車,バイクなどその他については堅調に台数が上昇しています。今年の7月までの動きは以下のとおり。
2021.7月 | 2021年1-7月 | 2021年通期予想 | 2020年実績 | |
乗用車 | 123,579 | 927,735 | 1,780,095 | 1,615,620 |
小型商用車 | 38,825 | 241,317 | 379,541 | 335,269 |
トラック | 11,488 | 69,535 | 116,415 | 89,207 |
バス | 1,562 | 10,876 | 20,150 | 18,219 |
バイク | 112,586 | 629,937 | 1,063,810 | 915,502 |
被牽引車 | 8,426 | 53,325 | 95,069 | 67,377 |
FENABRAVEの資料によれば,新型コロナの影響が最も顕著だったのは「バス」で,パンデミックの影響で人の移動が制限されたのが大きく,その結果,新規投資の延期や受注キャンセルにより昨年は大きく落ち込みました。このため今年の反動が大きくなっており,バスは2021年は1~7月期で既に前年の水準を超えています。
販売車種
新車販売が堅調なブラジル市場ですが,今度は車種別に見ていきます。7月頭のブラジルでの各報道を見ると,Argo(フィアット)がトップで,次いでStrada(フィアット)が続くようです。私の経験から言うと,ブラジル人はローンを組んで背伸びして車を買う方が非常に多いので,相対的に低額な小型車は結構好まれます。7月の車種別ランキングは以下のとおり。
車種 | 7月台数 | |
1 | Argo フィアット | 10,873 |
2 | Strada フィアット | 9,439 |
3 | Mobi フィアット | 8,059 |
4 | HB20 Hyundai | 7,799 |
5 | Toro フィアット | 7,030 |
6 | Renegade ジープ | 6,855 |
7 | Compass ジープ | 6,670 |
8 | Carolla Cross トヨタ | 5,068 |
9 | Kwid ルノー | 4,865 |
10 | Hilux トヨタ | 4,576 |
町中で見てても確かにフィアットの車は多いですね。あと今回はランキングに入りませんでしたが,フォルクスワーゲンやホンダの車も結構多いです。それでは今日はこの辺で。
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