6月25日の日経平均株価は190円高の29,066円で取引終了。先週後半の米国FRBのFOMCとその後の高官のテーパリング前倒しを示唆する発言をきっかけに21日(月)は一時1000円を超える下げとなったものの、翌日には反発し、25日の上昇で今週の下げを帳消しにしました。主要な指標は以下のとおりです。
市場感想
セクター別騰落では鉄鋼がトップで約3%の上昇。一方で一服したのが海運業でしたが、市場全体的には堅調で特に資源関係に買いが入りました。またバイデン大統領が超党派議員グループとのインフラ投資計画で合意したという前日のニュースは米国だけでなく日本の投資家にも好印象だったでしょうか(1兆ドルと報じられているので、想定を下回ったようではありますが)。
騰落銘柄では1595銘柄が上昇、504銘柄が下落でした。来週は引き続き29000円台をしっかりと維持できるか試される局面ですね。やはり日経平均寄与度の高いファストリ、ソフトバンク、東京エレクトロンなどが気になりますが、前者2つが少し下げ止まってきたかなという印象です。ソフトバンク<9984>は21日に年初来安値の7461円をつけましたが、その後は一服して5日線が25日線に接近し、8000円台の回復が期待されます(今日は69円高の7931円)。
米国の利上げばかりがクローズアップされるのはもちろん致し方ないですが、日本企業は未だ業績好調なところも多いので、冷静に市場を判断していきたいところですね。日経は揉み合っている状況が続いており、方向感が読めないですが、今日も日立<6501>、HOYA<7741>、富士フィルム<4901>、富士通<6702>などが新高値となっており、個別では好調です。
マザーズ市場も強く最近はIPO銘柄の動きで資金の回転が多いのかと思われますが、本日の商いは平均的な水準程度の1300億円。4週連続の上昇となり、1200ポイントを週次ベースで到達できるか、という水準まで戻ってきました。バリュー株からまたグロース株へのシフトが起きた感じにも見えますので、引き続き私もグロースに注意していくつもりです。
IPO銘柄(ステムセル研究所&日本電解)
今日はステムセル研究所<7096>と日本電解<5759>の2社が上昇。ともにマザーズ市場となります。成績は以下のとおり。
コード | 名称 | 公募 | 初値 | 騰落率 | 終値 |
5759 | 日本電解 | 1900 | 1900 | 0.00% | 1967 |
7096 | ステムセル研究所 | 2800 | 4830 | +72.5% | 4130 |
日本電解は電子機器等に必ず搭載されている銅箔生産が世界シェアトップということで本日夜のワールドビジネスサテライト<テレビ東京>でも取り上げられました。公募価格と初値がまったく同じというのは私は初めて見ましたが、終値は無事に公募価格を上回りました。最近のIPOの騰落を見ると、満点には遠い出だしですが、個人的にはこのくらい落ち着いた滑り出しのほうが好ましいかなと思います。
一方のステムセル研究所は再生医療分野の企業で、さい帯血保管事情が主力のようです。こちらは初値が公開価格を70%以上上回ったものの結局ストップ安水準まで売り込まれてしまいました。ということで今日のIPO成績は1勝1分ですね。上位株主10名はロックアップ90日間なので今日売り込まれたわけではないはずですが、短期の売買が旺盛でした。中長期的な収益が見込める企業なのかは判断が微妙で、今後の株価は開発中案件にかかってますね。。。(まあ赤字出してるわけではないので、悪くないとは思いますが)
その他今日は東芝の株主総会とか、鈴木修会長の退任とか、ちょいちょい動きがありますが、それはさておき株主総会シーズンということで人事関係でも動きがありますね。また3月期決算企業の第一四半期決算が本格化しますので、今期業績予想で進捗率がどのくらいの数字が出るのかに注目ですね。
それではまた来週!
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