【市況総括】5/26-日経平均5営業日続伸・慎重姿勢は継続-

市況News

 5月26日の日経平均株価は88円高の28,642円で取引を終え、5営業日続伸となりました。5営業日の続伸は3月9日から続いた上昇以来となります。ただ、続伸とは今週に入っての上昇は1%少しと、小刻みな上昇が続いているだけで、市場は引き続き慎重なようです。マザーズは好調というよりも、回復基調に戻ったというところでしょうか。それでは本日の主要指標は以下のとおりです。

 今日の日経平均は、前日からの先物の下落もあって寄りからマイナスでスタートしたものの、その後は一進一退。ただし売買代金は2兆4千億円程度と活発とはいえないものの、少し商いが戻ってきた印象です。

 セクター別騰落率では、上昇のトップは空運業の3.4%増。JAL<9201>は4.01%上昇、ANA<9202>は2.91%上昇と、ワクチン接種の加速の折り込みを始めたところでしょう。上昇では陸運やサービス業なども上昇。特に欧州ではワクチンパスポートの導入も議論が進み、日本でも夏頃から徐々にではありますが、観光・レジャーの需要が戻ることが期待されています。

 一方で下落したのは鉄鋼(-2.61%)やパルプ・紙(-1.91%)でした。鉄鋼は先物価格が下落してきたのが重しでしょうか。いずれにせよ、相場を揺るがすほどのセクターニュースはありませんでした。

 東証第一部では1308銘柄が下落し、値上がりは768銘柄に留まり、全体的には下げた相場で、昨日と同様の構図になりました。日経平均株価は上がったとはいえ、買いも売りも材料が特になく彷徨っている状況が続いています。チャート的にも引き続き弱さを感じますが、25日線が位置する28,710円当たりを突き抜けて上振れに期待したいと思います。

 日経平均株価の重しになっている(ような気がする)のは、ソフトバンクG<9984>でしょうか。今日も1%の下げと、まだまだ下値が見えてきません。4月や5月は10,500円近くまでありましたが、本日は8,274円と高値圏から約20%減となっていて、ホルダーには非常に厳しい展開が続いています。日経平均寄与度が大きい銘柄ですので(今日もソフトバンクGだけで18円の押し下げ)、ここが下げ止まらないと日経平均の3万円回復も足踏みしそうです。

ビットコイン

 ここ最近は話題に事欠かないビットコインですが、3万ドル付近まで下落したあとは急反発を続けており、一時4万ドルを回復。日本円ベースでは1BTC=434万円前後で4%程度の上昇となっています。投機的な動きは続くものの、投資対象として見なす投資家は引き続き多く、蓄積アドレス数(≒保有者数)が過去最高を更新していることを見ると、強い押し目買いの需要があることが下支えとなっており、世界的な金融緩和が続く中での有力な投資先となっています。

 引き続き各国の中央当局により規制の議論が行われており、本来の資産価値とは別に各国の規制との綱引き相場になりそうです。筆者はまだビットコインを含め暗号資産を保有してはいないのですが、市場を注視しつつ、少しばかりの保有を検討中です。

その他主要ニュース(特にないけれど)

 決算ラッシュも終わってTdNETでも最近は特段大きなニュースが出てきませんが、今日話題になったのはソニーGの会社経営方針説明会でしょうか。説明会で使用されたパワーポイントは会社IRでご覧になれます。一時期低迷したソニーですが、よくぞここまで成長したものですね。一時期は金融会社と勘違いするほどではありましたが、、、

 さて筆者が本日気になったニュースは以下のとおり。ですが、別にそんなに市場に影響を与えるようなものはありませんでした。

  • NZ中銀が政策金利据え置き。2022年の利上げを示唆。
  • パネッタECB専務理事、金融緩和縮小は時期尚早との発言。
  • 鈴木・日銀委員:ETFとREITの買入れ残高増加の抑制が望ましい。
  • 日本政府:コロナでの困窮世帯に最大30万円支援
  • 吉田ソニーグループCEO:経営方針説明会で3年間2兆円の戦略投資発表。

それではまた明日!

コメント

タイトルとURLをコピーしました