【市況総括】9/9〜９営業日ぶり反落173円安/主体別で海外機関が6600億円買い越し/積水ハウス上方修正〜

　９月９日の日経平均株価は久しぶりの下落となる１７３円安の30,008円で取引終了。ギリ３万円台を維持しました。朝方から弱く始まったのですが、思ったより下がらない印象です。大引け前に少し買いが入ったのが、３万円をなんとか維持。TOPIXも下落しています。主要指標は以下のとおり。

業種別ランキング

東証一部銘柄騰落数

市況総括

　本日はセクター別で電力銘柄が大きく上昇。東電HD＜９５０１＞が11%を上昇したのをはじめ、四国電力＜９５０７＞、北海道電力＜９５０９＞などが高い動き。河野・行政改革担当大臣の短期的な原発容認発言が好感された事が要因となって買いが入りました。ただ、電力株を除けば全体的には弱い動きでした。東京エレクトロン＜８０３５＞が１１連騰、一方でレーザーテック＜６９２０＞が久しぶりに下落。まあ調整の範疇かと思いますが、５％超えの下げでした。売買代金ランキングは以下のとおりです。ソフトバンクG＜９９８４＞が２％程度の下落でしたが、売買ランキングトップでした。

　ロイター新聞などで報じられていますが、テンセントなどのオンラインゲーム企業が中国当局から呼び出されて、規制を施行すべく「指導」が入ったようで、この規制の動きがソフトバンクGの買いを躊躇させたのもありそうです。中国政府の新しい規制は未成年のオンラインゲームを金曜・週末・祝日の20:00〜21:00に制限するということですが、こんなの守れるんでしょうか。おまけにクレディスイスがソフトバンクGの目標株価（12,700→10,500円）を引き下げたのもマイナス材料でしょう。まあ大分調整されて今7,000円台ですから下げの余地はそんなにないと思いますが。

　あと特筆すべきは三菱商事＜８０５８＞。三菱商事は筆者もかつて一緒に仕事する機会があったので思い入れがありますが、７連騰で3,540円と時価総額が５兆２千億円ほどとなり、商社トップの位置が見えてきました。最近、アマゾンへの再エネ供給の提携など、材料が豊富で勢いがありますね。利回りが４％近いのも魅力的です。

　さて、明日は９月限月のメジャーSQ値の発表がありますが、結構建玉が溜まっているようで、割と高い数字になりそうな気がしており、あまり心配しなくても良いかもしれません。２週間くらい前は３万円のプレミアム価格なんてほとんど付いていなかったんですけどね。とりあえず明日は８円以上値下げせず、日経平均が３万円で週を終えてくれることを祈ってます★

投資部門別株式売買動向

　今日は週の第四営業日ということで主体別売買動向の発表がありました。以下のとおり予想どおり海外投資家が現物3600億円、先物3000億円ほどを買い越し。合計で6627億円の買い越しとなる一方個人は現物をかなり売り越し（4927億円）となりました。だいぶ海外からの流入が活発になりましたねー。

　以下は現物、その下の数字は先物の値となります。

積水ハウス＜１９２８＞業績&配当上方修正

　今日の引け後に積水ハウス＜１９２８＞が通期予想と配当予想を上方修正しました。発表された２Qの業績は以下のとおり。順調に推移してますね。２２年１月期の営業利益予想2,000億円から2,200億円とし、期末配当を43円から45円に増配しました。（年間だと４円増配）。業績が好調なことに伴って、配当性向を維持するための増配です。

　業績も好調えで、第２四半期として過去最高の売り上げ高とのこと。戸建と賃貸住宅事業の受注が好調のほか、省エネ推進の影響でリフォーム事業も受注が増えていることが要因のようです。

　さて、今日は欧州でラガルドECB総裁の会見があったでしょうか。PEPPの購入額を減らすとか、テーパリングの動きがあるか、兆候が出るのか、注目したいと思います。それでは！