【市況予想】9/20-9/24〜恒大集団リスク意識/FOMCはサプライズなしを期待〜

日経展望

 先週(9/13-9/17)の日経平均株価は急ピッチな上昇を意識してか、週次ベースで上昇はしたものの、個人や恐らく信託銀行系の利益確定の利益もあったと思われ、上昇ペースは一服。週次ベースでの動きは以下のとおりです。

7/19 〜 7/2327,548▼455円
7/26 〜 7/3027,238▼264
8/2 〜 8/627,820▲536円
8/9 〜 8/1327,977▲157円
8/16 〜 8/2027,013▼963円
8/23 〜 8/2727,641▲627円
8/30 〜 9/329,128▲1,486円
9/6 〜 9/1030,381▲1,253円
9/13 〜 9/1730,500▲118円
 

 さて、ここ最近市場を賑わせている恒大集団(エバー・グランデ)ですが、デフォルトの動きが意識され、昨日20日の香港市場は3.3%下落。続いて夜のNY市場ではダウ614ドル安を始め、ナスダックやS&P500とも下げました。まあ恒大のデフォルトリスクは、過去の記事を遡ると別に珍しい状況ではなく、既に当局からも指摘されていた事ですが、先週は住宅都市農村建設省が恒大の主要債権金融機関に、20日に融資の利払いができない見通しだと伝えておりリスクが広く表面化。ブルームバーグによると23日に迫る社債の利払い期日で8350万ドルに加え人民元建債の利払いもあるとのこと。

 中国当局の金融引き締めの影響もあってか厳しい状況に陥りましたが、海外の市場に影響が出ている他、日本でも先週から不動産株は下落してきています。日経平均への影響は先週時点ではないと言って良いですが、昨日のシカゴの日経平均先物は3万円を割り込みましたので、俄に慌ただしくなってきました。

9/24日経平均終値予想:29,700-30,000円

 中国市場から波及するリスクオフの動きがなくても今週は多少調整の週かと筆者は想像していましたが、ネガティブ材料が増えたということで、今週は調整の週と予想し、週の終値を29,700-30,000円と予想します。日本の金融業界は恒大に多大な債券を持っているとは思えませんが、米国や香港の金融界に不安が広がると、日本にも多少影響はあるでしょう。

 一方で、今週は1日でTOPIXが節目の2%の下げもある可能性があり、その場合は久しぶりに日銀がETF買いを行うかも注目です。まあ買ったとしても、直近例だと700億円程度なので、大した影響はあると思いませんが、日銀がいるぞ、というアナウンス効果にはなるかもしれません。また、下げ止まり要因として期待したいのは来週が9月の中間配当権利期日ということで、配当取りの動きが多少見られます。あとマクロ的目線で大きなイベントは米国FOMCでしょうか。今回のFOMCでテーパリングの決定はなさそうというのが市場の見立てですが、最近のインフレや雇用情勢のFRBの見立てに注目したいと思います。

今週の予定

 今週は日本市場が2日休みなので実質3日のみです。イベント的には日銀の金融政策決定会合とFOMCがポイントですが、アメリカの8月の住宅着工件数も一旦落ち着きの動きが出るのか注目です。

日程国内米国海外その他
9/20(月)休場(敬老の日)カナダ総選挙
9/21(火)日銀金融政策決定会合FOMC
8月住宅着工件数
国連総会一般討論演説
9/22(水)日銀金融政策決定会合
シンプレクスHD上場
コアコンセプトT上場
ユミルリンク上場
FOMC
9/23(木)休場(秋分の日)シカゴ連銀全米活動指数トルコ中銀金融政策決定会合
英中銀金融政策発表
9/24(金)日米豪印首脳会談
8月CPI
レナサイエンス上場

 それではこのへんで。

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